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アルテックランシング604-8H / 620B Monitorに臨む Part III

SME 3012-R



DENON〜パイオニアと使ってきたけどやっぱりベルトが良さそうだった。
トーレンスやリンがいいのは解っていたんだけど、ここはマイクロに落ち着いた。

いや、逆だった。
SME 3012-Rだ。
名機と言われた3012のリファイン版ロングアームだ。
Laoxの店員はほとんどが買っていたと思う。
プレミアがつくとまで言われていた。
それは当時、限定での再発売ということだったから。
確か、その後再度発売が継続したと思うんだけど、その時には価格は12万円にはね
あがってしまった。
この造形は本当に美しい。
例によってそのルックスですでにやられていた。
その表現力は底知れないものがある。
その調整はすごく神聖なことに思えた。
当時先輩方は、インサイドフォースキャンセラーを外した方が断然音が良いとして
いた。
当然、もったいない(?)と思いつつも外していた。

これにSPU AE。
カートリッジも色々使ってみた。
DENONの103、103D、シュアーの各種、オルトフォンMC 20、そのマークIIあと一連
のエラック、ピッカリング、テクニカ・・・
でもやっぱり最後はSPUに戻る。
あのどっしりした感じ、力感、安定感、安心感、躍動感・・・
なんとも安心できる。
実はその見た目も好きだったりする。

このアームが使えるターンテーブルはそんなに数はない。
もうルックスと値段でマイクロのベルトにいってしまった。

その後、レア物ウエストレックスの昇圧トランスを手に入れた。
無骨な見た目と裏腹に、とんでもなくいい音を醸し出す。
解像度もしっかり出し、芳醇な活きた音。
アントレーのトランスがさっぱりした音に聞こえた。

604-8Hまたそれを納めた620Bは、やはり巨大マグネット駆動によるオーバーダンプ
ぎみで低域を解き放つのが難しい。
結局、それを補うことを追求していく道のりだったような気もする。


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