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ぶどうができるまで

当農園ではお客様においしいぶどうを届けたいと思い、心を込めてぶどうを育てています。

普段なかなか見る事ができないブドウ園での仕事。 甘くて美味しいぶどうが収穫できるまでにはたくさんの時間と手間が掛かっています。
ここではノースグレープファームのブドウがどのようにして育っているのかをご紹介します。

1. 芽吹き
4月の下旬を過ぎるとブドウの芽が膨らみ始め、気温の上昇とともに葉が開き始めます。
これから本格的にブドウの作業の始まりです。
2. 芽かき
葉っぱが4~5枚開いた頃、同じ部分から出てきた2本の枝の片方を摘み取って1本にしたり、勢いの弱い細いなど枝を取り除く「芽かき」作業を行います。 これにより、枝の勢力が均等化されてバランスよく栄養が行き渡るようになります。また、枝が重なって陰になっていた部分に日光が当たるようになり、枝の生育も良くなります。
3. 灌水(かんすい)
発芽してから落葉するまで週に1,2回の間隔で水やりを行います。 水が多すぎると、粒が割れたり、枝が伸びすぎて実が太らず、乾燥しすぎると葉がしおれ、生育が悪くなってしまうので、樹の状態に合わせて定期的に行います。 年によって気候が違うため、灌水にはとても気を遣います。(写真は袋掛け後の画像)
4. 誘引(ゆういん)
ゴールデンウイークを過ぎ枝が80cm程伸びた頃、上を向いた枝を横に寝かせる誘引を行います。 ぶどうは枝の先端に養分が集中しやすいので、枝を寝せて日光を当たりやすくすることで、ブドウの花芽に養分を送り込むようにします。またぶどうの花も下を向いてくるので後の作業もやり易くなります。
5. 摘芯(てきしん)
ぶどうの花が開花する少し前に枝の先端の葉を摘み取る摘芯を行います。 この作業により、枝の先端に流れていた養分が房のほうに流れやすくなり着果し易くなります。
6. 房作り
ブドウの花が咲き始めた頃~満開時期の間で房作りを行います。 20センチ程伸びたぶどうの花芽を先端3~3.5cmだけ残し、他は切り落とします。 養分を先端に集中させる事で実が着き易くなります。この作業が遅れて満開時期を過ぎてしまったり、何もしないでそのままにしておくと、実はポロポロと落ちてしまい、綺麗な形の房に仕上がりません。まさに時間との勝負です。
7. ジベレリン処理
房作りが終わり、満開時期を三日程過ぎた頃までにジベレリン処理を行います。 ジベレリンとは植物体内にある植物ホルモンのひとつで、種を無くし、実を大きくする働きがあります。カップに注いだジベレリン液を一房、一房浸していきます。 ホルモンと聞いて少し不安に思われる方もいらっしゃると思いますが、動物ホルモンと植物ホルモンは全くの別物なので、人が接種しても体に影響が出ることはありません。
8. 摘房(てきぼう)
ぶどうの粒が直径1cm程になった頃、余分な房を間引く摘房作業を行います。 一つの枝に2、3房着果している中で形の良い房をひとつだけ残し、養分を集中させる為、他の房は落とします。 もったいない気もしますが、房を多く残し過ぎるとぶどうの色付きが悪くなるので、美味しいぶどうに仕上げるにはきちんと摘房することが重要です。
9. 摘粒(てきりゅう)
摘房が終わればすぐに粒を間引く摘粒の作業に移ります。 房の中に入り込んでいる上向き、下向きの粒をハサミでカットして取り除きます。 一房に60粒くらい付いている実を35粒程残して形を整えます。 隙間を開けることで実が大きくなるスペースができ、色付きが良くなる他、病気や虫の予防にも繋がります。 一房、一房手作業で毎年15000房くらい手入れします。ぶどうの作業の中で一番時間がかかる作業になります。
10. 袋掛け
梅雨の時期に入ると日照時間が少ない為、植物の光合成が劣り抵抗性が下がるので病気や害虫が発生し易くなります。 病害虫からぶどうの房を保護する為に全ての房に手作業で袋を掛けていきます。数が多いので、こちらも根気のいる作業です。
11. 薬剤散布
ぶどうは同じ樹から毎年収穫します。 一度樹が害虫にやられてしまえば収穫量が激減してしまう事も少なくありません。 ノースグレープファームでは必要最低限の農薬を使用する減農薬栽培を心掛けています。 無農薬栽培は出来ませんが、雨よけのビニールハウスで栽培しているので、農薬散布回数は露地栽培の1/3の程に抑える事が可能です。 その他、海藻や黒糖から抽出したエキスを水で薄めて散布し、ぶどうの生育促進、糖度アップに繋げています。
12. 収穫
8月の下旬から10月の中旬くらいまで観光ぶどう園がオープンし、ぶどう狩りが楽しめます。いよいよ収穫シーズン最盛期です。昼と夜の温度差がある阿蘇の気候で育ったぶどうは、糖度が20度にも達し甘くて濃厚な旨みが特徴です。
13. お礼肥え(おれいごえ)
収穫が終わった10月下旬頃ぶどう園全体の地面に肥料を蒔きます。 肥料は主に米ぬかや菜種油の搾りかすなどといった有機物で 土の中の微生物の餌となります。微生物やミミズといった小動物が動き、 エサを食べることで土の中に空気が入り、分解された有機物は植物が吸収しやすい 栄養素に変わることで良い土が出来上がります。
14. 剪定(せんてい)
葉が黄色くなりぶどうの葉が完全に落葉したら剪定作業の始まりです。 剪定は翌年のぶどうの生育を決定付ける極めて重要な作業で、枝を多く残し過ぎると 葉が茂り過ぎて暗くなり、色付きに影響が出てしまいます。 また枝を短く切りすぎると、次の年に房が付かない事もあります。 枝の切り方一つで違いが出るので、経験と技術を要する仕事です。
15. 皮剥き
ぶどうの樹も樹齢を重ねるごとに樹の皮に厚みが出てきます。 冬の時期は樹と表皮の隙間に害虫が冬眠するので、皮を剥ぎ取り 虫が付かないように予防します。

このようにぶどうには年間を通じて様々な作業があり、どれも美味しいぶどうを作る為には欠かすことの出来ない作業です。 ぶどう作りは地道で根気がいる作業が多いので決して楽ではありませんが、これからも皆様に美味しいぶどうをお届けする為、スタッフ一同より一層努力してまいります。

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