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国指定 重要無形民俗文化財 糸魚川の舞楽 (昭和55年1月28日指定)
天津神社舞楽
天津神社の舞楽は、俗に 『稚児の舞』 と呼ばれているが 『大人の舞』 もあり、ともに特色があり美しいものである。外来舞楽が日本化されて今日の宮廷舞楽が出来上がっているが、天津神社の舞は、この平安朝風宮廷舞楽でもなく能全盛期の室町風とも異なり、敢て言えば鎌倉風とでも言うことになる。神楽や田楽とも又風流踊とも趣を異にして、能や風流出現以前の舞楽的な世界にあって創作された日本の舞であろうと言われる。
1.振鉾
1  振鉾 (えんぶ) 童舞二人
舞楽の初めに舞うもので、天冠を頂き、鉾を両手で捧げ、二人が同時に舞う。
2.安摩
2  安摩 (あま) 童舞二人
南方伝来の林邑楽とされ、面帽も面も装束も異国風で、手に桴をもち、4〜6歳の稚児が舞う。
3.鶏冠
3  鶏冠 (けいかん) 童舞四人
鶏冠をかぶり、胡蝶を背負い、菊の花を持って舞う。四人の稚児が花に遊ぶ蝶のように平和で美しい。
4.抜頭
4  抜頭 (ばとう) 大人一人
奈良時代に南方より伝来した林邑楽と言われ、父の仇の猛獣を捜し求め、格闘の末、討ちとり喜び勇んで山を下る様を表わすという。
5.破魔弓
5  破魔弓 (はまゆみ) 童舞四人
頭には巻纓に老懸をかけた冠をつけ、装束は弓手を付け、太刀をはき、弓と矢を持って、悪魔退治をするという舞である。
6.児納曽利
6  児納曽利 (ちごなそり) 童舞二人
稚児による納曽利舞で、面の表情も童児らしくてやさしく、丸形の面帽子もおもしろく、振り袖姿も優美である。
7.能抜頭
7  能抜頭 (のうばとう) 大人一人
天津神社独得の舞で、腹をふくらませ、能楽の翁面に似た面をつける。尖がり帽子と白の小袖に巴紋を付けている所など、すがすがしい装束である。
8.華籠
8  華籠 (けこ) 童舞四人
天津神社独得の舞のひとつで、四人の美しい装束の稚児が籠に盛った花を撤きながら舞う。
9.大納曽利
9  大納曽利 (おおなそり) 大人二人
朝鮮伝来の高麗楽で、双竜舞ともいい、恐しい面に桴を持って、二つの竜が楽しげにはねる有様を表わしている。
10.太平楽
10  太平楽 (たいへいらく) 童舞四人
優美で可憐な武人の装束で舞い、その名の通り、乱世を治め、正しい道に直すという意味を表わすめでたい舞である。鉾・太刀を振って、豪壮雄大に舞う。
11.久宝楽
11  久宝楽 (きゅうほうらく) 童舞二人
太刀と楯を持って舞う。南方の林邑八楽のひとつで、奈良時代に渡来し、大阪・四天王寺に伝えられたという。
12.陵王
12  陵王 (りょうおう) 大人一人
昔、中国の蘭陵王が恐しい面をつけて陣頭に立ち、敵を勇壮に打ち破った様をかたどった舞である。赤地金襴の面帽子に竜頭、吊顎の面をつけ、豪壮な装束に緋房のついた細い金色の桴を持ち、落日に舞う。

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