第8回新春朗読サロン
消えた村・瞽女さん・越後の風景・におい・人情・癒えない戦争の悲しみ・差別偏見の苦しみetc. そんな作品を朗読させていただきます。
今年のテーマは、「消えゆくもの、消えないもの、伝えゆくもの」ですが、朗読作品としては、有名な文学作品でもなく地味で埋もれてしまう作品かもしれません。
消えた村、過酷な運命の中を生きた人々、どんな暮らしをしていたのでしょう。そこに人の強さ・しなやかさ・支え合い・分かち合う温かさが…【足るを知る】生活があったように思えます。
どうぞ、お誘い合わせてご参加ください。コーヒータイムのお菓子、今年は何にしましょうか?
日時
2020年3月22日(日) 開場:12時00分 開演:12時50分
場所
新潟市総合福祉会館5F
参加費
200円(茶菓代)
朗読
あすなろ&樋口幸子フリーアナウンサー
申込期日・定員
3月14日(土)先着100名
申込み
オアシス電話:025-267-8833 メール:aisuisin@fsinet.or.jp
三留五百枝・渡辺京子・小島紀代子
プログラム
◆オープニング
見えない方のハーモニカから始り、岩崎航さん 星野富弘さん詩画集から 見えにくい人のそらの朗読に、凛とした気持になります。
◆上越高田の消えた風景・人情がイキイキと描かれています。
わらぐつのなかの神様 杉みき子著【おまんが来てくれたら神様みたいに大事にするよ
◆戦争の悲しみ
「ふたつの悲しみ」 杉山龍丸著
【あなたのお父さんは戦死しておられるのです】
【あたし おじいちゃまにいわれたの泣いてはいけないって。】
◆差別偏見の苦しみ
「瞽女歩く」 国見修二詩集
【海を見に行く 山を見に行く・・・雪の花びらを見に行くあなたに会いに行く 半歩でもいい さあ】
◆「ふみ子の海」 市川信夫著
貧しいため全盲になった少女ふみ子は、海を見たことがない。
【おらぁ 字を習いたい。本を読めるようになりたい。盲学校に行きたい】
◆コーヒータイム
ハンドベル 新潟県立新潟商業高等学校ボランティア部
◆「消えた角海(かくみ)浜」 斎藤純子著
何百年と村を見つめてきた松の木、原発で立ち退きを迫られる老女。
角海に寄せる思いを語る。 「越後毒消し売り発祥の地」でもあった。
【角海のきれいな空気は、袋に詰めて持っていけね〜】と老女ヨノさん。
村を最後まで撮り続けた写真家斎藤文夫さん。
「貧乏で貧しい村と思うでしょう。そうじゃーねーですよ。ここには、高齢社会を、心豊かに過ごせる実践がある。
【これで足りる】という境地がある。
作品紹介
◆「わらぐつの中の神様」杉みき子著
雪国の雁木の下で、素朴な思いやりのこころ、忘れていた温かさが愛おしい!
◆「ふたつの悲しみ」杉山龍丸著(インドのグリーンファザーとして生きた人)
肉親との別れは戦争でなくてもある。でも戦争は悲しみ以上の大きなものを奪った。
◆「瞽女 歩く」国見修二詩集より
今、瞽女さんの声も姿もありません。「瞽女さん」の歩く姿は禅に通じる。【歩くとは生きること】今の私たちに語りかけているものは?
◆「ふみ子の海」 市川信夫著
平成18年新潟県立高田盲学校が閉校。高田盲学校の先生として生きた全盲の粟津キヨさんがモデルです。作者は教師として父親2代にわたる瞽女研究家として「生きる」原点を教えてもらったと。全盲の少女への深い慈しみが・・・
◆「消えた角海浜」 斎藤純子著
毒消し売り発祥の地でもある「角海浜」は、原発で立ち退きを迫られ昭和49年廃村に。
その角海の生活を撮り続けた斎藤文夫さんの写真が、作者の斎藤純子さんに語りかけ物語が生まれました。その生活が消えること、日常がなくなるということ?に深い悲しみを覚えます。
今災害や事故で一瞬にして日常が消えてしまう現実もあります。そんな作品の朗読を通して、大切なもの、次に伝えてゆくものが・・見えてきそうに思います。
*今回も見えづらい方たちがそらで朗読します。ハーモニカや三味線の演奏で朗読を支えてくれます。
今年も拙い朗読ですが、是非多くの皆様にご参加いただき励ましていただけたら幸いです。
今年は、今を生きる高校生も応援してくれます。
新潟県立新潟商業高校ボランティア部のハンドベル演奏にもご期待ください。
会場の設え、雰囲気作りも、皆さんに好評です。
見えみくい方々は、早めに会場入りして、触ったり・説明を聞いたりとお楽しみください。
主催:NPO法人障害者自立支援センターオアシス(朗読あすなろ)
朗読指導:樋口幸子 丸山和子
朗読原稿&脚色:小島紀代子
設営・美術:田村瑞穂・三留五百枝・宮川静子・榎並和子・藤本泰子ほか
協力:入山豊次 久保尚人 浅野裕一 渡辺京子ほか