【“クレーマー賞”と我が国の人力飛行】
人力飛行と言えば、今は亡き英国の実業家
ヘンリー・クレーマー氏
が1959年に提唱した
“クレーマー賞”
があまりにも有名です。
(1)我が国の旋回飛行の歴史
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写真3.日本大学“リネットT” | 写真4.英国“ジュピター” |
写真5.日本大学“ストークB” | 写真6.日本大学“ミラン82” |
我が国には、FAIルールに基づく人力飛行記録に挑戦した女性パイロットが3名います。私こと
KoToNoをはじめ、
お茶の水女子大の
村岡ちひろさん、
東北大学の
隅川真由美
さんです。私達3人には体格差が殆ど有りません。
小柄・軽量・パワフルな共通点
でも同じです。
3人とも短期間に厳しいトレーニングを消化し、人力飛行では最もパワフルな
瞬発力(最大筋力と最大筋速度)と操縦技術
が要求される自力離陸〜上昇飛行に成功しています。
女性パイロットの人力飛行は世界でも数少なく、唯一アメリカの
ロイス・マッカリンさんの“ミシェロブ・ライト・イーグル”号
の記録が突出しています。日本では飛行距離や滞空時間はまだまだ彼女の大記録に及びませんが、『大空を自由に飛びたい』と言う人々の夢に向かって、一歩一歩着実に技術を蓄積・発展させています。
レディースバードマン
の世界でも人力飛行はスカイスポーツの一環に進化しつつ有ります。今後更なる女性パイロットの登場に期待しています。
優秀な男性パイロットは270Wを1時間持続し、その仕事量は9.7×10^5
Jに達します。一方、女性パイロットは、標準的
(むしろ少し小柄な方が人力飛行に向いている
ようですが…??)な日本人の場合、どんなに頑張っても200W、
4〜5分の持続が限界で、仕事量は5〜6×10^4Jに
しかなりません。
勿論、アイススケートのゴールドメダリスト橋本聖子さん
クラスは別ですが…。
男女の性差は、
パワーで2倍、持続時間で10倍、合計約20倍の開きが有る
と考えて良いでしょう。飛行距離で比較しますと、男性が20km飛べる現在、女性でも1km飛べるようになりました。
距離の比較もさる事ながら、女性の場合は、
滑走〜離陸・定常飛行に移るまでの上昇のために有効なエネルギーの多くを
費やしてしまっている
のが現実で、それをどうやって克服するか?が重要だと思います。