秘書室

-社長の日記-

本社業務部

秘書課(過去の日記)


平成15年10月28日(火)

言葉というのは変わっていくものである。
例えば「こおろぎ」と「きりぎりす」が平安時代においては逆であったことは有名であるし、
「貴様」が戦後になって用法が尊敬的なものから侮蔑的なものに変わったことはご存じであろう。
言葉の使い方が”間違っている”という判断は、そうした意味の変遷等の事情を理解した上で
あからかに完全に完璧にどうしようもなく誤っている場合にのみできることなのであって、
そのためにはそれ相応の知識と経験が必要となる。
まぁ通常それほど高度な判断は要求されないので、
最低限の知識を持って言葉を用いていれば良い訳だけれど。
しかし。
社長を含め、現代人は言葉に対する知識をあまり持っていない。
現代人が言葉について知識だと思っているものは、
自ら得たものではなく、他人が持つ知識をまとめたもの
すなわち辞書であるに過ぎない。
しかも辞書もまた言葉で記されている訳で、
実に誤解を生じやすいのである。

10年前、恋人たちの会話は深夜の長電話と相場が決まっていた。
その後、加入電話から携帯電話へと形は変わったものの、
音声言語を用いる会話が重要だったことは変わらなかった。
しかしここ数年、メールの普及によって状況は大きく変わった。
表記文章のやりとりで言葉そのものの持つ重要度が飛躍的に高まっている。
青年たちよ!国語を学べ!
古典文法ではなく、古典そのものを読め!


あぁ、歳とったなぁ・・・


平成15年10月3日(金)

カーナビのHDDの書き換えを完了。
去年の書き換えでは相当の期待に反して書き換え前と変わらず
社長の家の前の道がないという致命的な欠陥を持っていたわけだが、
今回は、ななななーんと詳細地図が広がったのに併せて
しっかり社長の家の前の道が入った。
やった!
これでもう訳の分からない遠回り案内をされなくて済むぞ!
(今までは道がデータになかったため、社長の自宅手前200メートルの地点から
ぐるっと700メートルほど遠回りの案内をされていたのだ。)
で、早速実験。
・・・あれ?
やっぱ遠回り案内???
・・・あれあれ???
と、よく見たら遠回りの規模が小さくなっている。
400メートルくらいか?
うーん・・・まぁ改良はされたということで、よしとしよう。
ちなみに交差点名の間違いを早くも2カ所発見。
ちゃんとリサーチしてますか?北海道地図さん!


平成15年10月2日(木)

空気みたいな存在。
社長はそう表現されたことがある。
当時付き合っていた女の人から、そう言われた。
相手が相手だっただけに多少カチンとくるものがあり、
ゆえにこの言葉に対して「使い古されたありきたりの表現だなぁ」
などとマイナスな印象を持ったものである。
しかし使い古されたありきたりの表現というのは結構深い味わいがあるもので、
よくよく考察してみるとまた異なった感慨も生まれようというものである。
空気みたいな存在。
 日頃そこにあることを意識しない。
 自然と感じている。
 どこにいっても傍にいる。
 多少のことは受け流す。
 急な動きには壁となって抵抗する。
なるほど、社長のことをよく言ったものである。
が。
これって「お友達になりましょう」という言葉とセットで使われた言葉であって、
その場合、
 味がない。
 つまらない。
訳なんだよな〜。
でもね。
空気って
 無いと困る。
し、
 少なくなってくると苦しい。
んですよ。